ブラック企業への誘い、求人は地獄への招待状
失意の無職状態も早2ヶ月が経過し、面接まで漕ぎ着けたと思ったらブラック企業と出口の見えない毎日を送っていました。
そんな時、以前から求人が頻繁に出ていた同じ業界のF社の求人が再び目に留まり、思い切って応募してみました。求人サイトを通して履歴書を送ると、早速面接へと進みました。
F社は以前在籍した、電話営業のJ社と同じ卸売業で、取扱い品目は似通っていました。また、訪問型の営業スタイルをとっているため、自分好みだと前向きな気持ちで面接へ臨みました。
この会社は社長、社長夫人は専務、営業1名、配達員1名という構成で、社屋は一軒家にプレハブを継ぎ足したような建物でした。
そして面接の日。社長は面接が始まるや否や「君、顔が疲れているねえ。履歴書の写真を見ると明るい人物だと思っていたんだが、だいぶ印象が違うよ」と言ってきました。この言葉を聞いたとき「初対面の人間にこんな失礼な言葉を吐くのか」と思いました。
雇用条件は、月額20万円スタート、勤務中の喫煙(休憩時間も)は発覚次第解雇、業務量は多いが残業を前提とした動き方はしないようにと、高圧的な印象を受けました。社長はどこかピリピリとした雰囲気を漂わせていたのです。冗談などは決して言ったりしないキャラクターに見えました。
しかし、この時の私は無職状態を長引かせたくなかったため、業界での経験をアピールしました。すると「君のようなメーカーでの営業経験と、前職のJ社で取り扱っていた製品は当社とほぼ同じなので、求める人材としてはあなたのような経験がある人が理想なんだよね」と言われました。
そして、「精査のうえ選考通過すれば連絡します」との事で、面接は終了しました。