「40代からでも転職してよかった!」と人生を再スタートさせたいオヤジのためのリアルなブログ

40代半ばで転職を決意し挫折した男が、もう一度這い上がれるのか。中年男が転職に失敗しないための戦略。ブラック企業入社リアル体験。

九州北部豪雨に見舞われる、その時社長は

 

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 F社では週に1度甘木、朝倉方面への配達をメインに行う日があり、その日は先輩社員と初めての同行でした。

 

 この日は朝から天気が悪く昼を過ぎたころには視界もままならないほどの大雨が降ったのです。それでもあいさつ回りを兼ねて多くの件数をこなさなくてはならなかったので、行き方や業務内容の引き継ぎのため、必死でメモをとっておりました。

 

 配達もひと段落し、これから福岡市内に戻ろうかというタイミングで、雨量も半端なく降り注ぎ、道路もまともに走行できないような状況でした。

 

 次第に雨水が車にも押し寄せてきましたが、キャラバンは乗用車より床が高かったため中までの浸水は免れました。 県道沿いの民家を見ると、川の濁流に吸い込まれるように住宅にものすごい勢いで雨水が侵入していくのを目の当たりにしたのです。車も一定時間立ち往生にならざるをえませんでした。

 

 すると、社長より電話が鳴りました「K君今誰が運転してるんだ?えらい進みが遅いんだけど」するとKさんも今大雨が降り前になかなか進めないことを説明していました。

 

 社長「そっちの方は年に数回大雨が降るんだ!、〇〇の方から道を抜けて早く帰って来いよ」との指示です。Kさんは指示に従い、幹線道路を抜けて川の堤防の道から抜けようと考えたのです。

 

 しばらく走っていると、車が前から何台も引き返しているではありませんか!

 

 引き返して来た運転手より「ここから先は濁流が流れて車が走れないぞ!すぐ引き返せ!」とのことです。そこから逃げるように幹線道路に戻り、正攻法で福岡市内に戻ることにしました。いつもなら1時間ほどかかるらしいのですが、さすがに1時間40分くらいかかりました。

 

 会社に帰るやいなや「えらい時間がかかったじゃないか」と言ってきました。私はその言葉に反論するように「社長、今日の雨は普通の雨ではないですよ!とにかく凄まじかったです!」と訴えました。すると社長は笑いながら「あのねえマッサンさんは知らないのかあ、あそこはねえ、1年に何度かは大雨が降る地域なんですよ!」とまるで何を大げさな!と言わんばかりの言い方をされたのです。

 

 帰宅後、ニュースを見たら、今回の大雨が全国ニュースで大々的に報じられていました。昨年も真備町の豪雨災害など記憶に新しいですが、この朝倉をはじめとした豪雨災害は九州北部豪雨と命名されました。

 

 被害は朝倉、東峰村、大分の日田で計40人の命が失われたのです。ちょうど私がいた時間帯は1時間の降水量が129.5mmと経験したことのない雨と身の危険を感じていました。後にそれが50年に一度の大雨だと報道されました。

 

 普通はこのような時、社長だったら、「無理をしないで身を守るように」と社員に避難の指示をするか、雨が収まるまで待機しろなどと言うのが普通ではないかと思わずにはいられませんでした。最新の設備で社員の行動は管理するが、このような時にニュース速報を確認するなどの行動もとれなかった社長にはほんとに失望したのでした。