「40代からでも転職してよかった!」と人生を再スタートさせたいオヤジのためのリアルなブログ

40代半ばで転職を決意し挫折した男が、もう一度這い上がれるのか。中年男が転職に失敗しないための戦略。ブラック企業入社リアル体験。

なぜ21年勤めた会社を辞めたのか?

 1994年に東京での大学生活を終え、大阪へ戻った僕は、東京に本社がある中小企業のG社に就職しました。支店勤務でしたが、上司、同僚に恵まれ働きやすい環境でした。その中で私は課長、支店長代理まで昇進することができました。そして、さらなるキャリアアップのためには本社勤務を経験する必要があることは理解しておりました。 

 

 そして21年後の2015年に自分にとって仕事上の頼れる存在であり、父親のような存在でもあった直属の上司Kさんが定年退職しました。Kさんは、破天荒な面はありましたが、性格に裏表もなく、仕事の流儀から酒の飲み方まで自分流を最後まで貫く性格からか、顧客や社内の人間からも慕われていました。

 

 一方東京本社には営業本部長Tがおり、このT本部長は一本筋の通った男気のあるKさんとは正反対の性格でした。上層部が交代するたびに、 言動が二転三転したり、自分の息のかかった社員には営業成績が悪くても考えられない高評価や昇進をさせ、平等性に欠け、全く尊敬できない存在でした。Kさんに対して嫉妬心があったのか、Kさんのいないところでは批判ばかりしていました。またKさんの教え子である私も好かれていませんでした。

 そのためかKさんが去ってからT本部長は、自分のお膝元である本社への転勤を以前にも増してすすめてくるようになりました。拒めば出世の道が閉ざされる、行けばT本部長のやりたいようにされてしまうと悩んでおりました。

  

 また、この時期に営業予算の未達成が続いていたため、営業会議の場ではT本部長から叱責の対象となり、この年の6月の営業会議の席ではいつになく、やり玉に挙げられました。しかし、この予算未達成も一時的なもので、数ヵ月後には取組中の案件が決まることになっていたので、必ず回復できますと報告を続けていました。

 

 転職の要請を断ったことや一時的な営業成績の不振で賞与や昇給査定の評価を下げられているのではないかと、T本部長への不信感が増幅し、20年以上の会社への貢献を評価してくれないのかと、家に帰ると妻にほぼ毎日のように愚痴をこぼしておりました。

 

 この出来事をきっかけに私の中では「こんな会社やってられるか」と退職の二文字が浮かぶようになったのです。

 

 自分の業界知識と営業経験があれば、もっといい会社に行けるはずだと、完全にたかをくくっていました。また妻にも相談したところ、あなたがそうしたいのであれば私は反対しないと言ってくれました。自分もこの時すでに44歳、「人生100年時代」と言われている昨今、決断するならちょうど折り返し地点の今しかないと強く思うようになり、腹を決めたのでした。